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簡易的な資金繰り表作成ツール

前回の記事にて金融機関が確認する資金繰り表のポイントを解説いたしました。
資金繰り表のポイント-金融機関が確認する点はこちら

今回は、詳細な資金繰り表の作成の前に、簡易に作成できる資金繰り表のツールを紹介をします。いきなり詳細な資金繰り表を作成するのは、専門家でもない限り非常に困難ですので、今回の簡易な資金繰り表にてまずは資金繰り表の作成のイメージをつかみ、資金繰り表そのものに慣れていただくことが良いかと思います。
今回紹介する簡易資金繰り表のツールについては、弊社独自のものではなく中小企業庁が公表している「資金予定表かんたん作成ツール」というものになります。

資金予定表かんたん作成ツール

基本情報シート

資金予定表かんたん作成ツール(Excel)は、基本情報シートに記載されている質問事項に対して数値を入力することで、資金繰り表が作成されるツールです。入力用の基本情報シートと資金繰り表の2シートで構成されており、シンプルな設計となっています。また、資金繰り入力項目は多くなく、詳細な資金繰り表の作成に必要な情報を大まかに把握でき、必要な情報を準備しておけば、概算値で6か月後までの資金繰りが確認できます。

ツールの基本情報シートは、以下のようになっており、オレンジ色のセルに数値を入力するフォーマットです。ただし、資金予定表かんたん作成ツールでは、入金および支払の回収サイトについて小数点以下が切り上げられる設定となっているため、正しい数値とずれが生じる点に留意が必要です。

資金予定表かんたん作成ツール、基本情報シート

簡易資金予定表シート

上記の基本情報シートに入力した情報をもとに、自動的に作成された資金繰り表が以下になります。
左側の表が資金予定表となっており、右側は売上の達成率により可変できる資金繰り表です。

売上の水準を6か月一律に設定していますが、簡易資金予定表の右上にある達成率見込の欄に達成率(%)を入力することで、保守的な売上推移時の資金繰り状況を確認することができます。この達成率は、左側の表にある売上数値を基礎に、売上が何%になった場合の資金繰り状況を表示できる仕組みになっています。さまざまな売上達成率のパターンを試して、収支状況や月末の残高状況を確認してください。月末の残高がマイナスになった場合は、資金ショートが発生するタイミングとなるので、その場合の売上水準を確認するのも一つの手段でしょう。

資金予定表かんたん作成ツール、簡易資金予定表シート

資金予定表かんたん作成ツールのダウンロード

資金予定表かんたん作成ツールを以下に準備しておりますので、簡易の資金繰り表を作成してみたい方は以下からダウンロードしてください。通常用と製造業用の2パターンありますので、自社の業種に合わせたツールを使用し、今後の資金繰りの把握に役立ててください。

中小企業庁ホームページはこちら

最後に、政府系金融機関で2,000社以上の中小企業に対する融資支援および事業再生の現場に立ち会ってきた経験から、適切な財務管理と資金調達のサポートが中小企業の成長と持続可能性に不可欠であると深く理解しています。これまでにも多くの銀行融資関連の資金調達支援実績があり、直近では3年間融資を受けられなかった企業様でも、銀行融資を成功させた実績があります。
今回の資金繰り表ではもの足らず詳細な資金繰り表を作成したい、資金調達や資金繰り、経営に関するお悩みをお持ちの経営者の方は、ぜひ弊社までお問い合わせください。

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大阪の財務/会計コンサルティング&相談なら、平野税理士事務所へ。元政府系金融機関出身者が御社のCFOとなり事業成長を徹底サポート!財務会計だけでなく、資金調達、資金繰り、経営相談まで、事実と数字に基づいた財務コンサルティングを提供します。税金対策や融資など小手先のテクニックではなく、持続する経営重視の税理士事務所です。